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~ネオクラシシズム (ネオクラシック・新古典主義の美と調和)~ クラシックを愛する人々への贈り物

ネオクラシシズム(ネオクラシック・新古典主義)とは何か

ネオクラシシズムは、18世紀後半から19世紀初頭にかけてヨーロッパで人気を集めた芸術運動で、

「新古典主義」とも呼ばれます。古代ギリシャや古代ローマの芸術に着想を得た様式で、

古典的なバランスと調和を重視したシンプルで優雅なデザインが特徴です。

ネオクラシシズムの歴史と様式の特徴について

18世紀後半、古代ギリシャと古代ローマの建築や芸術が再び注目され、ネオクラシシズムと呼ばれる様式が生まれました。

この時期、人々は古代遺産を称賛し、その美しさと完璧なバランスを再び取り入れることに重きを置き、ネオクラシシズムは

直線的で対称性のあるデザインで、繊細な彫刻や古代のモチーフが頻繁に使用されます。

建築では、古代ギリシャ神殿や劇場を模倣した建物が多く作られ、優雅さと均整のとれたフォルムが特徴となり、彫刻や絵画でも

古代の英雄や神々、神話の場面が頻繁に描かれ、理想化された人物像が表現されました。

また、ネオクラシックな作品には大理石や石材が頻繁に使用され、堂々とした存在感を放っています。

ネオクラシシズムは、古典的な美しさと秩序のあるデザインによって、18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパの芸術や建築に大きな影響を与えました。

 

フランス:ルイ16世様式

フランスでのネオクラシシズムの代表作と言えば、ルイ16世様式の『プチ・トリアノン(外観)』や『エトワール凱旋門』があげられます。

ネオ・クラシック様式の流行の背景には、フランス革命やアメリカ独立、イギリス産業革命に象徴される民衆の時代、革命の時代の精神があり、ネオ・クラシック様式は「真の様式」と呼ばれて、フランスで起こった後、イギリスやドイツにもひろがっていきました。

 

家具の特徴としては、前時代の華麗な曲線が特徴だったロココ様式に比べて、古典を取り入れた簡素なデザインが特徴です。
脚のデザインは、カブリオールレッグ(猫脚)に代わり、直線の先細りが主流となりました。

※フルーティングレッグ(縦溝)

イギリス:ジョージアン様式

最初の4人の国王ジョージ1世、2世、3世、4世の治世(1714年~1830年)に行われた建築・工芸の様式です。

また、18世紀後期ではイギリスにおける建築やインテリア、その関連工芸の表現様式にアダム様式と呼ばれるものがあり建築家でデザイナーのアダム兄弟が確立したものです。

別で建築家となっていた長兄のジョンを除く、次兄のロバート・アダムと弟のジェームズ・アダム、末弟のウィリアム・アダムで構成されています。

アダム兄弟の活躍時期が国王ジョージ1世から4世まで続くジョージアン期の中期に当たるので「ミッド・ジョージアン様式」とも呼ばれます。

 

イギリス:ヘップルホワイト様式

ジョージ・ヘップルホワイト(家具デザイナー)が制作・デザインしており高級家具でも有名です。

ヘップルホワイトの家具は、新古典主義の建築家ロバート・アダムの作風から強い影響を受けており、より実用性のある大量生産可能な家具を次々と考案しました。

特にハート型(ハートバック)や盾型(シールドバック)の背もたれをもつ椅子が代表作となり、ほかにもフラワー、フルーツ、シェル(貝殻)などさまざまなデザインを生み出しています。

 

イギリス:シェラトン様式

シェラトン様式とは、1751年生まれのイギリスの家具デザイナー、トーマス・シェラトンが創案した家具の様式です。

デザインには壺・ばら・ベルフラワー(キキョウ科の鐘に似た花)などのモチーフが使用され、※象嵌(ぞうがん)という工芸技法が見られました。

シェラトンは1790年ごろから『家具設計図集』・『家具辞典』・『家具製造家と室内装飾家の設計図集』などの家具関連書籍を相次いで出版しており、多くの家具メーカーが彼の本を参考にして、やがてイギリスだけでなくアメリカのインテリア業界にも影響を与えることになりました。

 

https://maison-du-marche.com/topics/9697/

※象嵌についてはこちら⇒ 《 象嵌について 》

 

アメリカ:フェデラル様式

フェデラル様式(連邦様式)とは、18世紀後半にアメリカにおいて※連邦制が成立した時代に流行した様式です

18世紀前半にイギリスで流行したジョージアン様式をベースとした設計に、古代ローマやギリシャなどの古典様式の装飾が施され、決して派手ではないですが風格ある堂々とした佇まいが特徴です。

※連邦制(れんぽうせい)とはアメリカの連邦政府(中央政府)と州政府がそれぞれ権限を持って分業している仕組みのこと。
連邦政府は国防、外交、州間の商取引、国家財政・税制などの州を超えて行わなければならないことを役割として、それ以外は州に権限があり、独自の州憲法を持って統治していた。

 

-ルイ16世のお妃様といえばこの人-

◆マリー・アントワネットが与えた影響と小話◆

  マリーアントワネット

マリー・アントワネットは、フランス革命時に処刑された18世紀のフランスの王妃です。

その生涯は多くの文学作品や映画の題材とされ、彼女という人物・ロマンティックな生涯が描かれ、現代においても多くの人々の興味を引いています。

マリー・アントワネットは18世紀のファッションアイコンとしても知られており、彼女の優雅で洗練されたファッションは、宮廷社会での流行に大きな影響を与えました。

装飾的で豪華なドレスは、絹やサテン生地、レース、リボン、刺繍などが多用された繊細なデザインが特徴で、パステルカラーをよく使用し、ピンク、ラベンダー、ミントグリーンなど、柔らかく華やかな色調で彩られていました。

また、髪型も印象的で、高いかぶりものや複雑な髪飾り、装飾されたペアピンを用いて流行を牽引しました。宝飾品や靴、アクセサリーなどにもこだわりがみられ、当時の宮廷社会において魅力的なものとなり、影響をあたえたのです。

 

◆マリー・アントワネットのお話①◆

「パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない、、」は、彼女の言葉ではない?

マリー・アントワネットの贅沢な生活や浪費を象徴するエピソードとして有名な言葉ですが、歴史的な裏付けが不確かで、真実かどうかは確定的ではないそうです。

フランスの哲学者ルソーの著書で、同じようなセリフを言う王女が記されているのですが、その著作が世に出た当時はまだマリー・アントワネットは子供で、その言葉が彼女の発言とは考えにくいとされているようです。

 

◆マリー・アントワネットのお話②◆

マリーアントワネットは、派手好きでしたが、一方で牧歌的で自然な雰囲気を好み、田園生活も模した庭園や建築物が作られました。これらが、ロココ様式の風景庭園として知られています。

 

魅力あるネオクラシシズム家具の世界

ネオクラシシズムの家具は、直線的なデザインと対称性を特徴とし、古代の美しさとバランスを再現しています。

表面には緻密な彫刻や装飾が施され、古代モチーフが頻繁に使用されており、高品質な材料と職人技術によって作られた家具は、

大理石や美しい木材、貴重な金属が使用され、直線と曲線の組み合わせによって優雅な形状を持ちます。

ネオクラシシズムの家具は、宮殿や美術館で頻繁に使用され、その美的価値と歴史的価値が認められています。

単体で存在感を放つだけでなく、他のインテリアとも調和するので、部屋に取り入れると統一感のある上品で洗練された

空間を演出し、食事の時間など、特別な瞬間をより豪華に演出します。

ネオクラシシズムの家具は、古代の優雅さと現代の洗練されたスタイルを融合させた魅力的な選択肢であり、上品で優雅な室内空間を作り出します。

 

ネオクラシシズムの美と古典:絵画の魅力

ネオクラシシズムの絵画は、明るい色彩とシンプルでバランスの取れた構図が特徴で、絵画全体に古典的な美と調和が見られます。

この時期は、古代神話や古代ローマの歴史的な場面を題材にした作品が数多く制作され、主にナポレオンの活躍を描いた

アントワーヌ=ジャン・グロや、後のロマン主義絵画の先駆者的存在となるアンヌ=ルイ・ジロデ=トリオゾンなどが名を残しています。

ジャック=ルイ・ダヴィッドの「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」は、ネオクラシシズム絵画の代表作で、

ナポレオンがローマ皇帝として戴冠される様子が描かれています。彼の姿勢は古代のローマの帝王を思わせ、壮麗な建築物が背景に配置されています。

古代の美と古典的な要素を再現することで、ネオクラシシズム絵画は当時の芸術界において革新的な存在となりました。

ジャック=ルイ・ダヴィッド:『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠』

 

華麗なる建築と彫刻:ネオクラシシズムの美術世界

ネオクラシシズム美術は華麗な建築と彫刻で彩られ、古典的な美と力強さが見事に融合しています。

ローマのパンテオンはネオクラシシズムの代表建造物で、大理石や石材が使用されています。円形のフォルムと豪華な彫刻が特徴的で、堂々とした姿勢と古代ローマ建築の優れた技術が見て取れます。

パンテオン:イタリア(ローマ)

 

また、アントニオ・カノーヴァの「キューピッドとプシュケ」は、古代ギリシャの彫刻技法を継承しつつ、

神話的な美と情緒を見事に表現した傑作です。この作品は、緻密な彫刻技術と繊細な表現によって、キューピッドとプシュケの物語性と感情を描き出しています。

 

アントニオ・カノーヴァ:『キューピッドとプシュケ』

 

ネオクラシシズムの時代を彩るファッション

ネオクラシシズムの美学はファッション界にも大きな影響を与え、シンプルで優雅なデザイン、クラシックな要素、美しいドレープが流行りました。

女性のファッションは、ウエストを絞ったドレスが一般的で、流れるようなシルエットが魅力とされ、古代ギリシャの

ドレープやローマのトーガをモチーフにした衣装も愛され、優雅さとエレガンスさを演出しています。

一方で男性のファッションは、シンプルでタイトなスーツやトガのようなローブが主流で、古典的な美と洗練されたスタイルが

男性の風格を引き立ており、品位と優雅さを追求し、古代の美学を取り入れたファッションは現代のデザインにも大きな影響を与えています。

 

響き渡るネオクラシシズムの音楽

ネオクラシシズムの音楽は古代楽曲の影響を受けて、古代ギリシャの音楽理論や古代楽器を再興させる試みもありました。

厳格な形式や対位法を用い、調和とバランスに重点を置いたネオクラシシズムの音楽は、感情的な表現よりも理性的で静謐、優雅な音楽を追求しています。

この時代に活躍した作曲家として、モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンが挙げられます。

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」は、古典的な形式を用いつつ、独自の表現力を発揮した作品です。

ハイドンの「交響曲第104番」は、古代の神々に敬意を表しながらも洗練された音楽の構築を追求しました。

そして、ベートーヴェンの「交響曲第5番」は、厳格な形式と力強い旋律が見事に融合され、ネオクラシシズムの音楽の精神を象徴しており

ネオクラシシズムの音楽は、古典的な美と理性的なアプローチによって後の音楽にも多大な影響を与えています。

 

      ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

ネオクラシシズムの魅力をまとめて

ネオクラシシズムは、古代ギリシャや古代ローマの美学を再現しようとする試みであり、

18世紀後半から19世紀初頭にかけてヨーロッパで流行しました。

ネオクラシシズムは、直線的なデザイン、対称性、繊細な彫刻などを特徴とし、

家具、絵画、建築、ファッション、音楽などのさまざまな分野で表現されました。

その魅力は、古代の美学と現代の洗練されたデザインの融合にあります。

ネオクラシシズムの作品や家具は、エレガントで上品な雰囲気を醸し出し、優れた職人技術と

高品質な材料の組み合わせが持つ耐久性も魅力の一つです。

ネオクラシシズムの世界に触れることで、古代の美と調和を現代の生活空間に取り入れることができます。

 

様式別取扱い商品の一例

 

https://maison-du-marche.com/item/50190/

ルイ16世様式:サイドテーブル 《 商品ページへ 》

 

 

 

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ルイ16世様式:サイドテーブル 《 商品ページへ 》

 

 

 

 

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ルイ16世様式:サイドテーブル 《 商品ページへ 》

 

 

 

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https://maison-du-marche.com/item/50103/

ヘップルホワイト様式:チェア 《 商品ページへ 》

 

 

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