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あなたの知らないカブリオールレッグの世界
「カブリオールレッグ」と聞いてピンと来ない方も多いかもしれませんが、
日本では、一般的に「猫脚」と呼ばれています。
「Cabriole legs」(英語)とは、S字形の湾曲を持つ西洋家具の脚のことです。
上部の曲線は外側に、下部の曲線は内側に曲がったデザインになっています。
四足動物哺乳類の脚、特に有蹄(ゆうてい)動物の脚を真似ています。
曲線が美しい綺麗な形で、椅子やチェスト、コンソールにバスタブまで、
ありとあらゆる種類の家具に見受けられる特徴的なものです。
日本では「猫脚」と呼ばれますが、その脚先のデザインは様々。
カブリオール(カプリオール)はフランス語のバレエ専門用語で“山羊のジャンプ”という意味があります。
カブリオールの語源はイタリア語のカブリオーラ(雌鹿の跳躍)が由来であると言われていて
17世紀頃のフランス家具には既にこの原型が存在していたとされています。
ヨーロッパではバロック・ルネサンス時代に、アカンサスをモチーフとした
唐草文様の装飾が流行し、そして生命力をイメージさせる天に向かって伸びる
螺旋のデザインがルイ13世時代の家具デザインに好んで用いられています。
ルイ14世の時代にはアカンサスを縦に引き延ばした波形が流行し、
その造形が猫脚のルーツとされています。
ルイ15世の時代になると猫脚はより優美に洗練され、
椅子以外にもクローゼットやテーブルなどの脚部に盛んに取り入られています。
19世紀後半には、猫脚のバスタブ(Clawfoot bathtub)が
アメリカを中心に普及しました。
イギリスのアン女王(1702~1714)の頃にもルイ14世のスタイルを残し、
脚部はカブリオール(猫脚)が取り入れられています。
また、その後のイギリスのチッペンデール様式でも、フランス・ロココの影響を受け、
カブリオール(猫脚)が多く、鷹(たか)の爪が球をつかんだ形のものが多く使われています。
この様に17世紀頃からヨーロッパで多く見られるようになったデザインですが、
起源は定かではないようですが、古代ギリシャ人や中国人によって既に使用されていたそうです。
のちにそれが西洋に伝わり、中国の美術様式全体を差した中国家具は、
「シノワズリ」という名前で流行します。
「猫脚」と一言でいってもいろんな国や時代で変化し、
洗練された奥の深いデザインです。
そんなクラシック家具には無くてはならない
カブリオールレッグのアイテムは、
もちろん!メゾン・ド・マルシェ全店で展示販売中です!!
店内であなたのお気に入りの
猫脚を探してみては、いかがでしょうか?
ぜひ一度、気品溢れるカブリオールレッグを
ご覧に御来店くださいませ。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。