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~東洋への憧れ~ボーンチャイナ
食器などを購入する際、ボーンチャイナ(bone china)
という名称を目にしたことがあるのではないでしょうか。
英国のウェッジウッドやミントンのほとんどの
磁器製品にボーンチャイナが使用されています。
ではボーンチャイナとは一体何なのでしょうか。
ボーンチャイナ(bone china)とは、原料の粘土に牛の
骨を焼いた骨灰「bone ash(ボーンアッシュ)」が
30%~60%含まれた物で、「china」には中国発祥で
ある「磁器」という意味があります。
18世紀ごろにイギリスで発明されたボーンチャイナは、
中国や日本の白磁を目標にして作られました。
当時ヨーロッパではシノワズリ(仏:chinoiserie)という
中国趣味の美術様式が流行し、中国の磁器がたくさん
輸入されていました。
王侯貴族は、中国磁器の貴婦人のような白さに憧れ、
ヨーロッパで白磁造りが始まります。
ドイツでは、白磁の白さを作るための原料(カオリン)を
採取できましたが、イギリスでは入手できなかった為、
代わりに牛の骨灰を原料に加えることで
「ボーンチャイナ」が誕生しました。
マグカップ 各¥1,320
カップ&ソーサー 各¥2,750 素材:ボーンチャイナ
牛の骨灰は、リン酸カルシウム類が豊富で鉄分をほとんど含みません。
鉄分が多いと焼いた時に黒みを帯びてしまう為、
鉄分をほとんど含まない牛骨灰は白色の磁器を作るのに適していました。
ボーンチャイナは骨の成分が含まれていることにより、
一般的な磁器用の粘土より粘りが少なく、成形が難しいと言われています。
しかし高い技術によって成型されたボーンチャイナは、
乳白色で温かみのある白色と滑らかな手触りで、
磁器と並んで最も高級な焼き物として世界で高い評価を受けています。
一般的にボーンチャイナは磁器に比べて、
カップで2倍、プレート類で4倍くらいの強度があると考えられています。
そしてボーンチャイナの中でも、骨
灰を50%以上含む最高級品をファインボーンチャイナといいます。
メゾン・ド・マルシェでは英国のブランド、
Dunoonのファインボーンチャイナのマグカップなどを展示販売中です。