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ヴェネツィア共和国のガラス職人が生んだ鏡 《 -プチ-メゾン・ド・マルシェ那須高原店 》
こんにちは。-プチ-・メゾン・ド・マルシェ那須高原店スタッフです。急に秋めいて朝晩が冷え込むようになった那須高原です。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は、インテリアには欠かせないアイテム鏡のお話しです。
弊店ではさまざまなデザインの鏡をお取り扱いしておりますが、そもそも現在のような鏡を作る技術を発明したのは14世紀初頭、アドリア海の女王と呼ばれ栄華を誇るヴェネツィア共和国のガラス職人でした。
完成するのに1か月も要する手間のかかる方法で作られていたそうです。
以前、シャンデリアの回でもご説明いたしましたが、ガラスの製法と同じようにヴェネツィア共和国にとって鏡の製法は国策上の機密で、外交のための戦略商品として現在でもヴェネツィアガラス文化の中心であるムラノ島に、工房と職人を閉じ込めて製造していました。金属鏡とは比べ物にならない大きさと美しい反射を持つガラス鏡は、それを自分のものにしたいと考える周辺諸国の王に狙われており、それを実行したのが隣国フランスのルイ14世でした。
彼は領土の拡大などに野心あふれる王でしたが、さすがにヴェネツィア共和国相手では侵略や正攻法では無理と考え、ムラノ島から職人をひそかに連れ出す作戦を実行し、破格の待遇をして首尾良く自国に鏡工場を作ります。そして1682年に完成したヴェルサイユ宮殿のなかに「鏡の間」として結実させたのです。そこから世界中に鏡が広まったといわれています。
今では簡単に手に入れられる鏡ですが、歴史を知るととても貴重なお品に感じます。
涼しくなった秋。先人が作ってくださったもの、歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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